やっぱり

進化――生命のたどる道

進化――生命のたどる道

進化学の教科書。

まだ全て読んだわけではないが、非常に良本。
全ページカラーで、外国の教科書を読んでいるよう。学生時代に輪読したFutuymaのEvolutionを読んだことを思い出した。外国の教科書はカラフルで印象に残りやすく、Fig.を見ているだけで、ある程度の内容やエッセンスが分かる。この本は(邦訳版だからかもしれないが)、まさにそんな本。

内容は2000年以降の研究も数多く紹介されており、基礎を学びながら、最前線の事例を踏まえることができる。特にヒトの研究に関しては、各章にまたがって様々な角度からの研究事例が紹介されていて、自分には目からウロコであった。また、章のあいま、あいまに現在の第1線で研究されている進化学者たちの簡単なコラムがあり、視界を拡げてくれる。

これは、ぜひ生物、農学部系の学部生には読んでもらいたい1冊である。


気付けば、統計関連の書籍が本棚で幅をきかせてきている自分にとっては、自分が大学時代に一番何を学んだのか、何を面白いと思っていたのか、を思い出させてくれた本でもある。