再確認2

階層構造と時系列構造のあるデータを解析することになり,忘れかけていた(?)混合モデルをココにメモする。

  • 期待平均平方(expected mean squares);分散分析的に変量(ランダム)効果を扱おうとする場合,ANOVA表の(調整済みの)平均平方の項にoutputされる数値。平均平方の不偏推定量。バランスデータの場合,n*処理の分散成分+誤差の分散成分で表記される(nは処理内のサンプル数)。
  • 分散成分(variance components);その処理間で,どの程度ばらついているかの指標。相対的に比較するべき。(バランスデータの場合)平均平方から代数学的に導かれる。そのため,誤差の平均平方が大きいと処理における分散成分が負の値を取りうる。lmer()のrandom effectのvarianceが分散成分の推定値。まあ,分散共分散行列の非対角行列の数字でもある。ただ,,,「The R BOOK」に載っている情報と以下の解析の推定結果が異なるんですよねぇ。random effect項で推定されているのは分散成分だと思うんですが,教科書では級内相関係数として推定されている値がlmer()ではoutputされております。誰かご存知の方ご教授願います。
library(lme4)
library(mlmRev)
data(guImmun)
> fitgu1<-lmer(immun~1+(1|comm/mom),family=binomial,data=guImmun)
> fitgu1
Generalized linear mixed model fit by the Laplace approximation 
Formula: immun ~ 1 + (1 | comm/mom) 
   Data: guImmun 
  AIC  BIC logLik deviance
 2861 2878  -1427     2855
Random effects:
 Groups   Name        Variance Std.Dev.
 mom:comm (Intercept) 0.82643  0.90908 
 comm     (Intercept) 0.69634  0.83447 
Number of obs: 2159, groups: mom:comm, 1595; comm, 161

Fixed effects:
            Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)   
(Intercept) -0.27602    0.08818   -3.13  0.00175 **
    • -
Signif. codes: 0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1

教科書には分散成分が5あたりで推定されてて,それを元に級内相関係数として,0.69と推定している。が,同様の解析をlmer()(上のように)でやると,教科書で級内相関係数として推定されている0.69が分散成分として推定されている。誤差にどの分布を仮定するかで変わるのか?Laplace近似だからか?誤植?

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