4/9:鬼畜
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2005/11/26
- メディア: DVD
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あらすじ:印刷屋の宗吉(緒形拳)は,妻・お梅(岩下志麻)に隠れて妾・菊代(小川真由美)を囲っていた。ある日,生活が苦しくなった妾が押しかけ,修羅場になった末,3人の子供を残し,蒸発してしまう。お梅は浮気への怒りに狂い,3人の子供に虐待を繰り返す。最初は,自分の子供であるため子供たちをかばっていた宗吉だが,段々お梅に圧倒されていく。末っ子を窒息死(衰弱死?),長女を東京タワーに置き去りに。長男・利一は物事に分別もついており,自分の立場も分かっているようで,なかなか手にかけることができない。……という非常に悲しい話。
旦那に7年も浮気?をされ,それを知らずに印刷屋を支えてきたお梅がブチ切れるのはよく分かる。そして,子供たちを(言葉は悪いが)始末していく中で,良心の呵責が起きていくのもうまく表現されている。何より気弱な頼りがいのあるようなないようなオトコを演じさせたら緒形拳の右に出るものはいないんじゃないのか,と改めて思わされた緒形拳の演技はよかった。
子役,特に利一を演じた岩瀬浩規は現在まったく名を聞かないが,名演技だったと思う。表情がよかった。そして,蟹江敬三,田中邦衛,大竹しのぶと脇を固める(現在は大物)俳優陣も非常に魅力的だった。
評価:☆☆☆☆☆