4/13,寄生獣
- 作者: 岩明均
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/01
- メディア: コミック
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いやはや,面白い。小学生ぐらいの時に友達がはまってて,勧められたけど,ジャンプ少年だった僕にはエグすぎて(そしてアフタヌーンは大人なイメージがありすぎて)読まなかった。
小学生の時に読んでいたら,面白さはよく分からなかったのではないかと思う。大人になってから読むとまた改めて面白く感じると思う。
最後,ミギーがいなくなってしまう理由がイマイチ腑に落ちなかったけど,作者は「生物」が何のために生きているか,そして「人間」が非常に異質だということを理解し,また上手く表現できていると思う。確かに田宮玲子が言うように共存がより良い着地点かもしれないが,そこには人間はたどりつかないと思う。絶対に。
市役所での攻防は非常にリアルで,現実でああいう事態になれば,主人公も寄生獣も人間もマンガの展開のような行動をとるだろう。作者の観察力はすごいと思った。
そして最後のミギーのセリフ。血縁者でもない人を助けたり,別種をかわいそうだなぁと思う人間の性質は,生物としてみた場合,非常に異質であり,ヒトの進化を考えるうえで1つの大きな課題でもある。知能や記憶力の発達というのは必要条件であることは間違いないだろうけど,ミギーの言うように「人間はヒマな動物」だからというのは案外アリだと思う。
評価:☆☆☆☆☆